LIFE LOG(数学教師の独り言)

数学教師/心理学と教育現場

自分の心理学の勉強をここにアウトプットしていきます。生徒との関わり方、先生の心の保ち方。一緒に勉強したい人用。一つ一つの記事は長いのでお時間あるとき、暇なときにでも読んでやってください。

Googleドキュメントアドオン「MathType」が便利過ぎた!(無料!)【Google授業活用】

 

いきなりですが、数学の先生のみなさん、数式の入力のソフトは何を使っていますか?

 

  • インストールのMathType
  • スタディエイド
  • ワードの数式入力

 

様々な方法で数学の問題を作っているのではないでしょうか。

 

しかし大きな問題として

「デバイスに依存してしまう」という問題が多く発生しているのが数学の先生の微妙な悩みのタネだと思います。

 

この記事では、そんな数式入力の問題に終止符を打つべく

Googleのドキュメントファイルで数式をきれいに入力する方法を考えていきます。

 

これができるようになると

 

例えば

f:id:hanyuda0331:20191224133719j:plainなどの数式も入力することができます。おそらく数学の授業で必要な全ての表記は網羅できると思います。



場所に依存せず、デバイスに依存せずにどこでも仕事ができるようになるための第1歩と思って読んでいただければと思います。私はこれで本当に楽になりました。









1.アドオンをインストールする

 

ここでは最初にアドオン(拡張機能)のインストールの仕方を書いていきます。

Googleの様々なサービス(ドキュメント、スライド、スプレッドシートなど)には、基本的な性能しか備わってない代わりに、様々な拡張機能がどんどん更新されています。今日はその拡張機能を使ってGoogleドキュメントの性能を少しパワーアップさせたいと思います。

 

 

Googleドキュメントを開いてアドオンをインストールしていきます。

f:id:hanyuda0331:20191224134047j:plain

●アドオンを取得を選択すると、下の画像のような画面になります。

f:id:hanyuda0331:20191224134005j:plain

●ここから「MathType」を見つけてインストールボタンを押してください。これで準備は完了です。

f:id:hanyuda0331:20191224134051j:plain

これで準備は完了です。次のステップに移りましょう。

 

 

2.数式の入力の仕方

いよいよ数式の作成に入っていきます。
Googleドキュメントを開いて、マスタイプを起動していきます。

f:id:hanyuda0331:20191224171701j:plain

そうすると、次のような画面が開かれます。

f:id:hanyuda0331:20191224172119j:plain

すると文章中に次のように挿入されます。※画像ファイルとして挿入されます!

 

f:id:hanyuda0331:20191224172819j:plain

 

 

基本的な操作はインストール版のマスタイプと同じです!色々といじりながら操作になれていってください!

 

3.操作上のポイント

 

①もし数式を編集したいと思ったら

 

編集したい数式の画像を選択した状態で

「アドオン→マスタイプ→数式挿入/編集」をすると、画像のファイルがマスタイプで開かれて編集できるようになります。詳しくは以下の画像の通りです。

f:id:hanyuda0331:20191224173505j:plain

 

すると、挿入のときと同じように次のような画面で、選択した数式が開かれるので再度編集が終わったら「挿入」ボタンを押しましょう。これで完了です!

f:id:hanyuda0331:20191224174233j:plain

 

 

 

 

 

②印刷に関して

 

このGoogleドキュメントで作成されたマスタイプの良いところは

「数式が画像として保存されているところ」です。

 

なので、誰かにファイルを送信したとしても、文字ばけの心配がないということ

そして、印刷をしたときにもそのまま出力されるということです。

 

 

数式だけでなく化学式も入力できるそうなので、今度私もいじってみようと思います。

 

 

まとめ

以上のアドオンを使って、みなさんもぜひGoogleドキュメントで数学のプリント作成をしてみてください。

私はこれを覚えてから、どこでも、どのパソコンからでもプリント作成ができるようになってストレスが軽減されました。

 

 

 

勤務時間内で空き時間を生む!やらないことリストの考え方!(to do リストの逆を行く)

f:id:hanyuda0331:20191223230514p:image

 

みなさん毎日毎日ギリギリまで身を削りながら仕事をしている人が多いですよね。

働き方改革と言っても、仕事は減らずに残業が禁止になったりして、より効率的に仕事をすることを求められていると思います。

 

そして、効率的と言ってもこれ以上簡略化できない仕事ばかりであったら、みなさんが持っている時間は増えないので、ここで考えたいのは

 

今現在、無駄にしてしまっている時間を減らそう

 

ということです。

 

そこで、次のようなリストを考えていきましょう。

 

やる意味ないことリストの作り方

 

 

リチャードワイズマンさんが2010年に出した研究なんですが、過去の文献を参考にして、すでにこれは効果がないと分かっているものを紹介します。


やることリストではなく、やらなくて良いことリストを考えていきましょう。

 

 

①ポジティブビジュアライゼーション


ポジティブに考えて、目標を達成することを想像する

というのが自己啓発の常套手段ですね


こうすると人生が良くなりますよ、とか

こうすると効率が上がりますよ、とか


でも、実はこれやっても現実逃避にしかならないということが分かってます


→じゃあどうすれば良いのか
目標達成できそうな、予測できる小さなステップを立てる。そして、目標を決めたらそれを一旦忘れて行動する。行動に集中することが大事。


②誰かの頼みを聞いて好かれようとすることをやめる


周りの人に好かれようと、嫌われないようにすることはやめましょう。これには相手に自分のことを好きになってもらう効果はないことが分かってます。


→じゃあどうすれば良いのか
周りの人に頼りまくりましょう。お願いしまくりましょう。人は頼んだときより頼まれた時の方が相手のことを好きになるということが分かってます。頼まれたとき人は、相手に必要とされると感じて、自己承認欲求が満たされていきます。


③ネガティブな感情を抑えてポジティブに考える


これはやりがちですよね。むしろ先生とかにはこういう人多いですよね。

ネガティブな感情を抑えている人がどのような幸福度になっているかと調べる研究では


ネガティブな感情をネガティブに捉えたままの人は幸福度が下がっていく


ということが分かってます。


→じゃあどうすればよいのか
ネガティブな感情は「まあ、あるよね」とか、普通のことだよね、と思えるようになる方が良いです。


ネガティブをニュートラルに感じていることが大事。


瞑想しよう、深呼吸しよう


これがネガティブを消すためにやるのではなく

ネガティブな状態でも上手くいくために頑張れるように訓練する

というように考えましょう。


ブッダの二の矢を消すという考え方も知ってますか?

●一の矢は他人が主導で起こるもの。避けられない。これは気にしない。

●二の矢は、まだ見ぬ恐怖や不安を避けようと行動して、損をすること。


一の矢、つまりネガティブになってしまうことは避けられないので受け止め、二の矢、つまりそれを気にして消極的になったり実力が出せなかったりすることを避けましょうという考え方です。

 


④問題を他人と分かち合う


問題をそのまま共有しても良いことはありません。

綱引きの例があり、綱を引く人が多くなればなるほど一人一人が引く力は小さく適当になっていくということです。


→じゃあどうすれば良いのか
感情は分かち合うことに大きな意味があります。基本的に問題は個人で解決することが前提です。しかし、解決策を持ち寄って議論することはあり。議論の中でそれぞれの視点から見たその問題に対する感情を共有していくことが良い。


⑤弱点を隠す


弱点、出来ないことは隠すことはやめましょう。基本的に弱味はどんどん見せていった方が良いということがわかっています。


→じゃあどうすれば良いのか
最初に晒してしまいましょう。以下に弱点を晒すことのメリットを大き分けて2つ書きます。


●自分が弱点を晒すと安心する。失うものがなくなるので堂々とできる。

●弱点を堂々と話せる人の方が強く見える。

●人は助けられた相手よりも、助けた相手のことを好きになるという効果もある。


なので、自分の弱味や弱点は晒してしまった方が得ということです。

 

⑥攻撃性を持って怒りを発散する


大声を出す、バッティングセンターでストレス発散、などの攻撃性を用いてストレス発散することはあまり意味がないそうです。一瞬スカッとした気分になっても、あとからむしろ余計にストレスがぶり返してくるそう。


→じゃあどうすれば良いの
ワークアウトなどのエクササイズなどはストレス発散に良いです。筋肉痛は前の日に頑張った自分を翌日に認知できておすすめです。

 

⑦リテールセラピー


買い物でストレスを発散することです。これは、あまり意味がないそうです。むしろ逆効果。思わずやりがちですよね。理由は以下の通り。

ストレスがかかった状態だと、脳のパフォーマンスが下がります。この状態での買い物は精度が下がり、余計なものを買ってしまいがちです。そしてあとで振り返って余計な買い物を認知するとさらに後悔から脳にストレスがかかり...と無限ループになるそうです。


→じゃあどうすれば良いのか
日常品を買い込みましょう。これによりお金を使うことができる。そして、後から考えても後悔しない


ジャンプー、洗剤、ティッシュペーパーなど

たくさんあっても困らないようなものを買っておくことをオススメします。

 

 


まとめ


ここまでざっくばらんに書いてきましたが、とりあえずここまで。

いま、現在仕事をしていて「なんか無駄が多いかも」と感じている人は、まず頭の中の大掃除をしてみてはいかがでしょうか。

「悪い癖を消す」研究

 

 

今回は

ハーバード大学の「悪い癖を直す研究」を紹介したいと思います。

爪を噛む癖を直すための研究です。

これは子供の爪を瓶を噛む癖を観察していった実験です。

全部で7つのステップがあります

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 目次

 

 

1.心からその癖を治したいと願ってください

例えば、爪を噛む癖があったとして、これは深刻じゃないから「まぁ自分だったら治せるだろう」というふうに思いがちですよね。

でもそこから意識を変えましょう。

まずたった「爪を噛む」という癖でも、それを直していくのは、すごく難しいということをわかってください。

そしてそれを直すために強く望まなければいけないということです。

 

2.抑圧したり自分を責めたりする事はやめましょう

習慣化の途中で、それができなかったとき、例えば爪を噛んでしまったことに対して、それを怒ったりする事は

さらに爪を噛むと言う意識を集中させることにつながり、習慣が治りにくくなることがわかっています。

また「こんな簡単なことも出来なくて自分はなんてだめなんだ」と自分を責めたりしてもその習慣が治らないということもわかっています。

自分への声かけでも、相手への声かけでも抑圧と自己嫌悪を避けるように励ましの声かけを意識しましょう。

 

 

3.直す消すと言うことではなく置き換える

 

大体の習慣では、それを治すとか、消すとかではなく、何かに置き換えるという手法が有効です。

●爪を噛みたくなったらガムを噛む

スマホいじりたくなったら筋トレする

など何か別の行動する、その方が習慣化しやすいということを理解してあげるのが何より大切ですね。



4.ビジュアルリマインダーの設定

 

習慣化するときのテクニックとして

きっかけやトリガーを作るのが有効と言う話は以前の記事でしました。

そこで、ここではトリガーの一つとしてビジュアルリマインダーを紹介したいと思います。

スマホをいじってしまうという癖があるとき

スマホに×のマークが書いてあるステッカーを部屋中に貼る

こうするとこでビジュアル的に自分はこの習慣を直そうと努力してるんだと言うことを思い出す。そのきっかけを作ると言うことです。

ハーバード大の「爪を噛む習慣」に対する研究では「爪にマニキュアを塗る」ということをして、爪が噛みたくなったときに、色付きの爪を見てそれをやめようと考えている強く願っている自分を思い出す。と言うきっかけをつくりました。

また、色が付いたリストバンドを付けて、これを見るたびに爪を噛んではいけないと思い出すことによって悪い習慣の頻度がかなり減ったということも分かっています。

これはかなり有効で、例えば部屋中に「絶対合格」と書いて貼ってある旧時代の受験生みたいなことをしている人はきっと多くないと思うのですが、これを目標に向かっている自分を思い出すためのビジュアルリマインダーとして有効に活用したいた人は、こういった裏付けのもと頑張れていたということが分かるわけですね。

 

5.トリガー状況の特定

これは、悪い習慣をしてしまう時の状況というものは、どんな前後関係にあるのか、というものをしっかりと把握するということです。

大事な事は自分をストイックに追い込むと言うことなく、

自分を客観的に見ると言うことです。

周りの状況を俯瞰で見返して、どんなタイミングで自分が爪を噛みたくなるのか、スマホをいじりたくなる状況はどんなときなのかを考えるということです。

例えばスマホをいじってしまう→夕飯を食べてソファに座るといじってしまう→じゃあ夕飯後はリビングの椅子に座るようにしよう

と、悪い習慣の前後関係を理解しましょう。



6.トリガー感情の特定

 

これは5.トリガー状況の特定と似ていて、その悪い習慣のきっかけになるような感情を特定しようということげす。

例えば、怠け癖を治したいとき、「怠けメモ」というのを作って、「怠けたくなったときの自分の感情と状況」をメモするようにします。

そしてそれを書き留めることで後で見返したときに

「あー、自分はこういう状況とか感情になったときに怠けたくなるんだ」

ということを後から認知することが有効です。

 

 7.失敗することは前提という考え方を持つ

習慣を直すと言う行動は失敗が当たり前だと言うことを知ると言うことです。

悪い癖を直すということが目的ではなく、悪い癖をしてしまう自分を客観的に決めてそれを直そうと努力することが大事であると思いましょう。

「誘惑に負けない」のではなく「誘惑を観察する」

という姿勢で臨みましょう。

 

 

 

まとめ

心からその習慣を辞めたいと望む

もうどうでもいい効果をおこさないために自分を抑圧しないこと

悪い癖はなくすのではなく、置き換える

ビジュアルリマインダー

トリガー状況の特定

トリガー感情の特定

失敗は前提

 

これらが悪い癖を治すために有効ということ話でした。 

 

 

自分の/相手の悪い癖を治す方法

他人の悪い癖を治す方法

 

 

ここから書きたいのは癖を治す方法です。

しかし、自分のだけでは収まらず、相手の悪い癖を治す方法まで考えていきたいと思います。

 

自分の子どもや、生徒なんかに悪い癖を治させたいときに、どんな指針で向かっていけば良いか一緒に考えていきましょう。

 

 

ここで前提として押さえておきたいのは

習慣を身に付けさせる」よりも

悪い癖を直させる方がよっぽど難しい」ということです。

 

これを自分でも、他人でやろうとしてんだからさらに難しい、ということは言わずともわかると思います。

 

また

人に悪い癖を指摘される

というのはすごく繊細なポイントなのでとでも難しく、迷うところだと思います。

けれど、しっかりと指針を持った状態で進んでいきましょう。

「これは良い方向へ向かっているのだ」

と思うことが何よりも大事です。そして悪い癖を治したくて苦しんでいる子どもを救ってあげられるかもしれません。

 

 

 

 

前半は皆さんが悪い癖を治したいと思った時に役に立つテクニック。

後半はそれをパートナーに共有するためのテクニック

と言う2つのパートに分かれて書いていきます。

 

 

 

 

悪い癖を治すテクニック

良い癖をつけるにしも、悪い習慣を取り払おうと考えるときに1番大事な事は

パートナーがもっとも大切なポイントです。

 

West Chester大学での研究を紹介します。

習慣化するのが難しい習慣について様々なことを調べたものがあるのですが、

ここで調べたのは習慣化するのが難しいエクササイズの習慣になります。

 

運動は以下の2つの要素を兼ね揃えています

●まず習慣化されるのが難しい

●小さな理由で習慣をやめるのが容易になる

 

このような習慣化することが難しい運動について調べた研究です。

 

181人の男女を対象にしたものです。

対象者は

●ジムに契約してるけど週に1回程度しかジムに行ってない人

対象に行いました。そしてこの181人を

1つ目はジムに行くとお金がもらえるグループ

2つ目は競争させるグループ

3つ目は仲間を作ってともに頑張らせるグループ

の3つに分けました。

 

 

ここでどのグループがジムに行くという習慣が身についたと思いますか?

 

結果として

 

お金が出るグループ

ジムに通う人は週に2回程度になりました。つまりお金がもらえるという報酬によって習慣は強化されたということですね。

 

競争させるグループ

週に平均で大体2.5回ぐらい行くようになりました。つまり、習慣化の効果は報酬を与えたグループよりも競争させたグループの方が高かったということです。

 

仲間を作って頑張ったグループ

仲間を作るグループに所属している人は週に3回程度と、最も高い効果が出たそうです。

 

この研究結果はなかなか面白いことを示していて

 

報酬<競争<仲間

 

ということが習慣化に大事だということを示しています。

 

 

 

ここで基本として抑えておいてほしいことは、自分の習慣を付けるためには

 

報酬ではなく、誰か仲間を作って頑張ることが大切ということです。

 

なので、同じ習慣をつけようと努力している人のブログを覗いてみたり、ツイッターで報告をし合ったりと、工夫しながら習慣化することが効果が高いということですね。

ブログを書くことを目的としている人も、同じようにオンラインサロンや、ブログ仲間との交流などでモチベーションを保っている人も多いのではないでしょうか。

 

 

 

他人の習慣を変えるためのテクニック

2013年のテキサス大学の研究です。

他人の悪い癖を直すためのテクニックは以下の通りです。

 

1.自分の悪い癖を直しているところを見せる

相手に直してくださいって言うときに自分も直してますよと声を見せるということがすごく大事。大体の場合は他人に言われたことで人の行動を変えるのではなく、他人の行動を見て行動を変えることが圧倒的に多いと言うことがわかっています。

なので相手を変えたい場合はワーワー言って変わろうとしてもらうのではなく、自分の行動を変えると言うことがすごく大事なことです。

 

教育現場でも、生徒に「何かこれをしなさい」「これは直しなさい」「こうしなさい」と言う場合に、先生自ら変わっていく努力していく姿を見せるとまたとても効果があると言う事ですね。

 

2.ショートゴールの設定

習慣を直すのが下手な人の特徴としては目標が抽象的、例えばテストで良い点を取るなど目標の立て方が上手でないと達成することが難しいことがわかります。

なので短くて具体的なショートゴールをいくつか設定してあげることが大事です。

例)テストで良い点を取りたいと言う目標

①テストに向けて何をすれば良いかと言うことを段階的に目標を定める

②テストに向かっての行動一つ一つ考えてあげる

これが大事です。何が大事かと言うと目標向かって何をすれば良いかと言う行動を自分で考えさせて決めさせるということが大切と言うことです。

そして、生徒と話しながら考えさせたいのは、その目標に対しての行動は様々な方法が考えられることを一緒に考えてあげて、1つの目標に対していくつかのアプローチがあるということがわかることもすごく大事です。

 

3.褒め方を気をつける

大人や先生はすごく結果を評価しないと言うことです。ちょっとだけでも良いので進歩したところ見つけてあげてそれを評価してあげるということが大事です。1日15ページ本を読むと言う目標があったとして、それを達成できなかったとしても、その「できなかった結果」を評価するのではなく、そこに至るまでの経過を評価してあげましょう。

 

 

「今までは全然読まなかったのに少しでもできるなったね」と褒めたり、

「上手く行かなかったのはこの行動がまずかったんじゃない?」と指摘したり、

途中を評価してあげましょう。

そして目標が達成できた場合も同様です。

習慣化するのに何が大事かと言うと報酬ではなくモニタリング

フィードバックをもらうということがすごく大事です。

 

 

(参考)固定マインドセットと成長マインドセット

固定マインドセット:自分は変わらないんだと言う程概念を持って

成長マインドセット:自分が変わっていけるんだ変わっていこうと思うことができる考え方のこと

 

褒め方として大事なのは「固定マインドセット」は強化せずに「成長マインドセット」を強化する。そんな褒め方をするということがポイント。



4.環境変えてあげる

悪い習慣のほとんどは悪い環境によって生み出されることがわかっています。

例えばタバコを吸うような環境にいると吸ってしまうが、タバコは絶対に捨てられないような環境に人を持っていってあげればその人は禁煙する確率がぐっと高まると言うこという例を挙げればわかりやすいでしょうか。

 

悪い習慣があったときに、その習慣をしてしまう背景にある環境や原因などを一緒に考えたり、タバコを吸いたくなるような原因が何なのか、ストレスが原因ならばそのストレスを排除するためにどうすれば良いのかということ一緒に考えてあげましょう。

そしてその原因が見つかったときにあなたはこれが原因でその癖をしてしまっていると言うことを伝えるのではなく非難するだけでもなく評価するわけでもなく単純にフィードバックを返してあげましょう。そうすることでその人は自分の習慣を客観的に見つめられるこれがすごく大事です。

 

5.サポートネットワークを見つける

自分の習慣を身につけるための研究でもありましたが、パートナーとの関係を良好に保つことが大事です。

TwitterでもニコニコでもYouTubeでもInstagramでもどんな媒体でも良いのでネットワークを作り、さらにそれをモチベーションを上げてもらえるようなネットワークとして捉えることがすごく大事。

ここでさらに、効果的なのは自分が失敗も共有するということができるとさらに習慣が高まるということがわかっています。

なので「ジムに行けなかった」とか「今日もサボってちゃった」とかそういったことを遠慮せずに吐き出してみることもすごく大事と言う形です。

 

 

 

 

以上、ここまで。

次回は悪い習慣をなくす研究を紹介した記事を書きたいと思います。

すべらない話〜面白い話の科学〜

先生になって、生徒の前で雑談をすることありますよね。

もしくはこれから先生になろうとしている方は、フリートークを身に付けなくては...と思ってますかね。

 

今日はどういった話がすべらない話なのかということを考察して行きたいと思います。

 

これすべる話とすべらない話を分けるポイントは、話のクオリティ(面白さ)じゃないことが分かってるんですね。

 

実はこれらを分けるポイントは

 

相手がその内容を知ってるか・知らないか

 

だったそうです。

 

 

 

こんな研究があります。

話し手と聞き手に、分かれて、話し手に特定の話題を話してもらう実験をしました。

 

●話し手のグループには映画のTed(お下品なクマさんのやつ)を観てもらって、その内容を聞き手に対して話してもらう。

●聞き手は2グループに分かれており

①事前にTedを観たことがある

②Tedを観たことがない

の2つに分かれてもらった。

 

そして、この聞き手のグループに対して、話を聞いて面白かったか、好感度が上がったかを調べた。

 

これ、どっちが「話が面白い」と言ったと思いますか?普通に考えてネタバレされてないグループの方が面白いと言ったと思いますよね。しかし、

 

 

①事前にTedを観たことがあるグループの方が話を面白いと感じた

 

 

ということが分かりました。

 

つまり、わたし達はどうしても相手の知らない話、新鮮な話をしたくなりますが、すべらない話をしたかったり好感度を上げたかったら

 

相手の知ってる話をした方が良い

 

ということが分かったんですね。

 

 

客層によって笑いが変わる、といえばイメージしやすいかと思いますが、みなさんのエピソードトークは高校生に対するものと、中学生に対するものとでは、変えていかなければならないということですね。

 

じゃあ、どんな話をすれば良いのか、ということですが。

 

相手から以前に聞いた話

 

これが最強です。

相手から聞いているので、上に述べたやうに相手が既に知っている内容というところも満たしています。

 

さらに、人は

「自分のことを話しているときは、脳に快感を得られている」

ということが分かっています。

●現金を貰ったとき●美味しいものを食べたとき

に匹敵するくらいの快感だそうです。

 

 

これらを意識してみると、クラスの生徒の前で話す内容も少し違ってくるのではないでしょうか。

 

FBI式トーク術で脳に快感を与える

FBIのネゴシエーターのノウハウシリーズその2


彼らが一番最初に学ぶことがオープンソースで公開されていて、それを元に記事を書いてみました。

 

生徒と面談をしたり一対一で話すこと、ありますよね。教師として、どのように生徒と話せば良いのかを考えていきたいと思います。

 

これ最初に言っておきますが、大事なのはトーク力ではないんです。

 

研究を紹介しながら、ポイントを解説していきます。

 


「人が自分のことを話しているとき」に、

どのようなことをしている時と同じくらい脳が興奮しているかを調べた実験がありました。


その結果、なんと、


お金をもらったとき

美味しいご飯を食べたとき


と同じような興奮状態に脳がなっていたらしいです。


さらに、被験者の人に


「お金をもらって話をやめますか?このまま話し続けることを選びますか?」


と聞いたところ、大半の人が話し続けることを選んだそうです。


ほんとですかね?私ならお金もらっちゃいそう...


でも、そういった脳が興奮状態にあるときの人間の行動としてはそういった傾向があるらしいです。


つまり、以下に書くようなスキルを極めることで


面談してる生徒の脳に現金を貰った時と同じような快感を与えられるような先生になりましょう!という話です。


(大人相手にも活用できますからね)

 

 

はいでは本題に戻って、

相手をそのような正常な判断が出来ないほど興奮するポイントは


傾聴」だそうです。


これさえあれば大抵の交渉はうまくいく。だから絶対に身に付けるっていうのがFBIのマニュアルにもあるそうです。

 

この最強スキル「傾聴」のポイントは4つあります。

 

①口出し、反論、評価は決してしない

 

まず、これが大切です。あなたの話を私は聞く意思がありますと伝えましょう。あなたが話す番ですと安心させてください。

 

②短く定期的に頷く

 

聞いている途中で、微動だにしないと相手も話しにくいので、相槌を打ちましょう。これでさらに確実に話を聞いている態度を示してあげます。

 

③話しが切れそうであれば、相手が言ったことを出来るだけ短くまとめる

 

「つまりこういうことですか?」

というように短くまとめてあげます。これがないと、相手がノンストップで話し続けることになるので、結構大事なスキルです。

そして、この要約は相手の言いたかったこととズレててもズレてなくても良い効果を生んで

●違った場合→相手が訂正するからまた話が続く

●合っていた場合→話をきちんと聞いてくれているんだと安心感を与える

ので、ぜひ一歩先のスキルとして試してください。やればやるほど向上する部分です。

 

④手短に答えられる質問を挟んであげる

 

最後は、一行で答えられるような簡単な質問を挟んであげましょう。聞き上手とか言われる人が上手なのは、こういう簡単に返せるような質問をちょうどよく出来る人のことです。

「いつからやってるの?」とかそんなんで良いです。イメージはラインで一行で打って、相手も一行で返せるようなことです。

この相手にとって心地よい質問というのも一歩先の面談スキルですね。

 

これら4つのポイントを守って傾聴してあげることで、現金を与えるのと同じくらいの快感を生徒に与えることができるという話でした。


すぐ出来そうですよね。今までももしかしたら無意識のうちにやっていた先生も多いかもしれません。でも、これをさらに意識的にやることでドンドン技術は向上していきます。


ぜひ次の面談時には少しでも試してみてください。

FBI式~モンスターペアレントへの対応術~修正版

以前に書いた記事を少しでも読みやすく・・・と思って修正しました。

 

テーマは「FBI式~モンスターペアレントへの対応術~」

 

 

教員として働きながら、求めれる能力はたくさんありますよね

教科指導力、生徒指導力、学級経営力などなど・・・

 

その中でも「保護者への対応力」というのは、多くの先生が指針の分からない中で模索して、たくさん失敗しながら磨いている分野だと思います

 

特に怒りをぶつけてきたり、攻撃的にこちらにあたってくる保護者に対して、恐怖心を覚えてそのまま潰れてしまう教員も少なくありません

 

しかし、相手の言動の原理を理解し、正しい指針に則って対応していくことで

 

 ストレスなく保護者に対応していくことができます

 

そして後半の保護者への対応の指針というところですが何を参考にしたかというと

 

この世界で最も「感情的な相手との対話を求められている人

 

それはFBIです

 

オープンソースとなっているFBIの技術を使えばモンスターペアレントくらい楽勝そうじゃないですか?

 

テロリストに比べたらヒステリックおばさんなんて赤子も同然ですね(暴論)

 

 

その手法の一端をここに記しておこうと思います

 

怒りの感情を持った相手が仕掛けてくるストレスコミュニケーションとはどのようなものか、まず理解すること

 

そして、そういった人に対してどのように対処すればよいのか

 

この順番で書いていきます

 

 

 1.ストレスコミュニケーションとは

 2.FBI式モンスターペアレント対処術

 

 

 

1.ストレスコミュニケーションとは

相手に怒りとか恐怖を与えようとしてくるのコミュニケーションのことです。 

不機嫌な人には闘争逃走反応という反応が起こっています。この闘争逃走本能というのは、人間の本質的な本能の一種で、例えばライオンと対峙した⇒闘争か逃走のどちらかに役立つようなホルモンが分泌されるといったような反応です。

現代社会の私たちにもこのような反応が残っていて、興奮状態にある人には「相手から逃げる」か「相手と戦う」のどちらかに素早く対応できるようにホルモンが分泌されるそうです。

そういった状態にある人が、攻撃性を持って挑んでくるコミュニケーションのことを、ストレスコミュニケーションというわけですね。

 

そして、感情は伝染する。闘争逃走反応は伝染する。

 ということもポイントとしてここで挙げておきたいと思観ます。

 

怒りを失っている人に対応している場合に、真っ向から対峙してしまうと、怒りをぶつけられた側にも感情が伝染し、合理的な判断ができない状況まで伝染してしまう

 

ということです。

 

闘争逃走状態にある保護者と話していて、対応している先生まで同じ状態に入ってしまったら、もうどうしようもありませんよね。

 

ここで、こんな研究を参考にどのように対処したら良いか考えてみます。

 

ホリーウィークス博士 (ハーバード大学)の2011年の研究では、ストレスコミュニケーションに対してどのように対処すれば良いか126の専攻研究をまとめて、ホーリー博士の研究でありました。このストレスコミュニケーションに対処する際に大切なのは以下の3つのことがポイントで挙げられました。

①明確性②中立性③抑制表現

の3つです。順番に説明していきます。

 

①明確性

相手に対してはストレートな表現を使いましょう。回りくどかったり、遠慮したりする言い方をしてはいけないということです。中途半端な回答を繰り返していると、「あなたのその煮え切らない態度が余計に子どもだちを不安にさせているのでは!?」と畳みかけるように攻撃してきてしまうということです。

確かに、むにゃむにゃ言っている人が相手ならばさらにいらいらしそうですよね。

 

しかし、ここで大切なのはへこへこへりくだれば良いというわけでもないということです。明確性が大切ということです。

 

相手の要求に応えることよりも、明確に返答することの方が大切ということです。

 

つまり、相手の要求に対して「検討します・・・」という反応は決して良い判断とは言えないということですね。

 

例えば「私の仕事が終わった後で20時(時間外)から面談をしてくれ」という要求に対して と言われても、自分の生活をまげてまで要求を受ける必要はなく「こういう理由(公的な理由)で、その時間は厳しいです。代わりに・・・」ときちんと、こちらの事情という情報を伝えることには問題がさほどないということです。むしろ、無理に「検討します・・・」→「やっぱり無理でした」という事態の方がよっぽど大変だということですね。

 

これが1つ目の明確性でした。

 

 

②中立性

2つ目は中立性です。これは先ほども出てきましたが、どちらの立場にも肩入れせずに、中立の立場からの物事をいうということです。

●学校では・・・

●法律では・・・

●会社でこう決まっていて・・・

など、自分と相手の感情とは別の要因からの発言というものがストレスコミュニケーションに対しては有効ということでした。

 

 

 

③抑制表現

最後は抑制表現です。ストレスコミュニケーションを仕掛けてきている人に最もやってはいけないことは「論破」です。言い負かされると、それを根に持って余計にまわりくどくストレスを与える行動を選択するようになることがわかっています。この結果は決してあなたに良い結果を生まないので、端的に情報を伝えるようなことを心がけましょう。つまり言いたいことあっても抑制して必要な情報だけを伝えましょう。

 

<誤解を与えないように情報を与える>

 

これがポイントです。 しかし、この抑制表現はなかなかに難しくて、これを気を付けながら、相手に対して話すポイントは3つあります。 

抑制表現ポイント①「尊重」

ストレスコミュニケーションを仕掛けてくる人に対して、どうしてもやり返したくなる。でも我慢して会話を続けましょう。良い人を攻撃し続けることは中々出来ません。それを続けていると、自分でも辛くなるし、周りから見たらすごくひどい人だな、となっていきます。 

相手を怒らせようとしてくる人に対して、やり返してしまうと、同じフィールドで戦わなくてはいけなくなって余計につらくなってしまいます。 

いくら相手がこちらを怒らせようとしてきても、相手を尊重する態度、相手に対する敬意は失ってはいけないということです。

 

むかつく相手でも、相手を尊重する態度は失ってはいけない。

言うことはハッキリというんだけれど、いいやつというポジションを守ろうということです。 「愛嬌こそが最大の武器である」という夏目漱石の言葉もありますしね。

 

さらに部分否定、部分肯定という考え方が大切です。

これは何事に関してもそうですが、 <全て間違っている人はいない>というスタンスを守るべきであるということです。

「あなたの言っていることはこの部分については正しい。けれど、こちらから見るとこういう問題もあるから、一緒にこの課題について取り組んで行こう」

というと、否定されている気がしなく、むしろ意見を取り入れてくれているような感じすらしますよね。

 

相手の理論がいくら間違っていようとも、相手を部分的に肯定して、部分的に否定してあげることが「尊重」と捉える。これを覚えておきましょう。

抑制表現ポイント②深堀りしない

 

ストレスコミュニケーションが起こる場面では、本当にみなさんに攻撃してこようとしてくるケースは実はそう多くないです。多くの場合は「誤解」から始まっていきます 

みなさんがした言動によって 

「私の子どものことを馬鹿にしているのか!」

と誤解している保護者に対して

「それは誤解です。私が言ったのはこういう意味で、間違って捉えていますよ。」

と言ってその事実に対して深堀りしていくのは効果がなく余計に相手のストレスコミュニケーションを助長させていく。

 

そう返すのではなく

「そういった風に伝わってしまって、申し訳ございませんでした。こういうことを伝えたかったので、別の言い方をすればよかったですね」

伝え方を訂正しますね、という方向に持っていけば良いということです。

 

指導の方針を否定ではなく、指導の中での伝わり方の問題

という風にすることで

 

指導の方針の問題 ← 教員サイドの課題

 

伝わり方の問題 ← 発信側の課題とともに、受け取り側の問題

 

となるので、その後の話し合いとしてお互いの課題解決に向けて一緒に話し合っていきましょう という流れになるということですね。

 

抑制表現ポイント③言動と人格をセパレート

 

一般的に、相手から攻撃されたときに

「この人はこういう人だったんだ、隠れてた人格が出てきた」

と思ってしまうことが多いです。まあそうですよね。 

けれど、実は大体の場合相手は今まで上手くいってきたコミュニケーションの手法を選択しているだけで、別に攻撃してこようと思ってそうしているわけではないことも多いそうです。 

単に、その人はこれまで上手くいってきたコミュニケーションでうまくいってきたということです。人は一度上手くいったコミュニケーションの手法を繰り返しとる傾向にあるということですね。

 

 

もし相手が強い言い方をしてきた場合には

×私が気に入らないからこんな言い方をするんだ

〇この人はこういう強い言い方で上手くいってきた経験がある人なんだ

 

と考える。理解してあげる。

 

例えば

「自分の子どもが泣いている、めったに泣かないこの子が泣くなんて、よっぽどひどい扱いをされたに違いない」

そのように思って学校に電話する(実際にあったクレームの例です) 

「事情も聞かずに頭ごなしに怒るなんて、指導としてどうなのか。私の娘はこのような事情があったのに、その理由も聞かずにみんなの前で注意するなんてどうなのか」

 と言われる。もちろん、こちらの指導に問題がある場合もあるでしょう、でもそのケースは違いました。このとき教員である私は、 

「この人はこういう親だったんだ。クレーマーの気質があったんだ。怖いな。」

と思ってしまいました。さらに、その後もその親に対して苦手意識を持ったり、あろうことかその子どもへの接し方がギクシャクしてしまったことがあります。本当に自分が未熟でしたと思っています。 

 

けれど、単純にその親は

 

「そうやって学校に電話をしてクレームを言うことで娘との関係を保ってきた人間なのだ」

 

と理解をする方がよっぽど良いということが最近分かりました。相手に言い返すわけではなく、相手のことを自分の中で理解してあげることでゆっくりと自分のストレスを解消していくというのが、正しいストレスコミュニケーションへの対処、というか自分の心を守るために大切な技術と思うんですね。

 

「大丈夫だよ」「平気だよ」「あんまり気にすんなよ」と声をかけてくれる同僚、先輩ありがとうございます。

 

でも、当時者が本当に求めているのは、困っている事象を一緒に分析したり、理解していくための条件を整理していってくれるパートナーではないでしょうか。

 

 

2.FBI式 クレーマーな保護者への対応法

 

さて、長々とストレスコミュニケーションについて書いていきましたが、FBI式の対応法をもとに、指針を考えていきたいと思っています。

 

そもそも、テロリストなどに対峙しているFBIの人たちは特殊な訓練を受けています。この訓練のトレーニング方法などは、実はオープンソースで公開されているんですね。これをかみ砕いてコミュニケーションを取るときの指針にしてしまおうということです。

 

 

 

3つの段階的な指針に分かれていきます。

 

一つ目 共感的ステートメント

 

 相手の共感を強めるような言葉を投げかけるということです。 

「あなたはこういう風に感じているんですね。」

「こういう風に思いましたよね。」

 と声をかけ続けましょう。ポイントは話題を相手の感情に持っていくということです。

●泣いている子どもにスマホの自撮りの画面を見せると泣き止む

●泣いている子どもに鏡を見せると泣き止む

 ということは知っていますか?

 

自分を客観的に見ることで人は少しずつ冷静になっていく

 

ということなんですね。なので、モンスターペアレントからの電話では

 

相手の感情や言動を話題にすることが最も優先すべき

 

ということです。

なので、

「お母さん心配ですよね。」

「もっとこうして欲しいと思いましたよね。」

基本は相手の言うことを繰り返すことで良いんですね。こういう風に返され続けると、相手は自分の感情を表現するしかなくなるということです。 

「ちなみにどのような場所が一番心配でしたか。」

「どこに憤りを感じましたか」

 と話題を振り続けると、相手はどんどん自分を客観的に眺めて冷静になっていく

 

 

 ここで

「いや、お母さん私は・・・」

「学校としては・・・」

と最初に言ってしまうと何が問題かというと

相手は話題が自分から離れていって、感情的になっている自分を客観視できなくなっていく

 

ということです。まず相手を落ち着かせていく。相手の気持ちを、客観視させるための共感的ステートメントです。





二つ目 ベンチング

 これは共感的ステートメントを行っていると自動的に行われることでもあります。

 自分の言葉で自分の怒りや憤りを表現するようになる

 ということがベンチングです。

直接やり取りをするのではなく、のらりくらりと相手に自分自身の気持ちを言わせ続けましょう。

●どこが気に入らなかったのか

●どこに心配を一番覚えたのか

●どこが許せないのか

 これを繰り返し言わせて相手に問い続けましょう。

 

「どこが一番心配でした?」

「どんなことを言われてどう思いましたか?」

「どんな話をされましたか?」

 

これを繰り返す。すると、必ず休止が入ります。なぜならば、理由はすごく単純でずっと話していると疲れるからです。 休止が入った瞬間に、また共感的ステートメントに入りましょう。これの繰り返しです。


共感的ステートメント→ベンチング→休止が入ったら→また共感的ステートメント→ベンチング→・・・

 

いつまでやれば良いかは次のフェイズの説明に繋がります。

 

三つ目 推定ステートメント

 

怒っていた相手に対して、具体的な行動を提案していくフェイズに入ることです。共感的ステートメントとベンチングを繰り返して、冷静になったら具体的な提案に入っていきます。これが推定ステートメントです。

 

ただし、気を付けなければいけないのは、推定ステートメントの途中で怒りが再発したり、無理難題を吹っ掛けられたりすることもあります。

 

その際には決して「検討します」と言わずにまた、共感ステートメントに入って冷静にさせていきます。往々にして、人は期待と行動のギャップで起こります。

 

保護者も「もっとこうしてくれると思っていたのに」というギャップで怒るケースが多いのではないでしょうか。そんなときは、丁寧に共感的ステートメントとベンチングを繰り返して、相手の気持ちを受け止めてあげましょう。

 

<期待と行動のギャップは感情で埋めていく>


ということです。

 

それで、いつになったら推定ステートメントに入ったらよいかというと、20分が目安です。

注意点、根気が要ります。丁寧に丁寧に共感的ステートメントとベンチングを繰り返して、じっくりと推定ステートメントに移っていく。これまでを20分です。

 

なぜ20分という目安があるかというと 

 

闘争逃走反応からノーマル状態に戻るためには20分必要

 

 と言われていることが背景にあります。冒頭で述べたこの状態からノーマル状態に

相手を持っていくことに主眼をおいてゆっくりと話していきましょう。

 

 

 不思議なもので、同じ20分でも先の見えない20分はつらいが「20分後には闘争逃走反応が消える」と思うと、同じ20分でも頑張れるはず。でも長いですよね。大変だ。

 

 

このように

①共感的ステートメント

②ベンチング

③推定ステートメント

を繰り返していくことをFBIの方は訓練されているそうです。

 

 

ストレスコミュニケーションを理解して、さらにFBI式の対処術を学んだいま、少しでも余裕を持って保護者対応に臨めるのではないでしょうか。

 

 

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